シンプルで美しい形を目指すデザイナーズテーブル
デザイナーズテーブルは、デザインの美しさがやはり特徴的なのですが、その美しいデザインは、テーブルを支える脚と天板のデザインのコラボと言ったことになるのではないでしょうか。そこには構造的な美しさがあり、天板を脚で支えている美しい姿があります。
脚が自慢のテーブル、ガラスのテーブル、美しい木のテーブルなど、それぞれの魅力にあふれたデザイナーズテーブルの魅力を知り、その選び方に迫っていきます。
~ガラスのテーブルの美しさを味わうなら~
■強化ガラスを支える飛行機用のパーツを採用
「ル・コルビジェ」の「LC6 ターブチューブダビオン」は、15mmほどの厚みのある強化ガラス天板をスチール製楕円断面パイプで支えています。大きくて厚みのある重たいテーブルをしっかりと支えるために、飛行機のパーツを使用しているテーブルです。飛行機用のパーツをメインフレームとして採用することで、大きい物では全幅2mを超える天板を強固に支えています。
しっかり考えられた構造と脚の素材選びによってこの美しい形のテーブルが誕生しています。計算しつくされたテーブルの構造上の力学を感じさせてくれるテーブルです。
こちらが厚い大きな天板を支える部分です。アジャスタブルパーツでガラスの天板が浮いたような構造になっています。ジェネリック家具の中にはこうしたアジャスター付でテーブルの高さが変えられる製品とそうでない製品の両方があります。
厚いガラス天板の美しさは様々なデザイナーズチェアと合わせてもよくわかります。ガラスに映ったデザイナーズチェアの美しさも感じることができるのではないでしょうか。「ル・コルビュジエ」「シャルロット・ペリアン」「ピエール・ジャンヌレ」によって設計された「LC7 スウィベルチェア」と合わせるとチェアの革とステンレスの素材の美しさをより際立たせ、おしゃれにしてくれます。チェアと一緒にデザイン性のオシャレさを追求することができておすすめです。
「ミース・ファン・デル・ローエ」がデザインした「ブルーノチェア」と合わせると「ブルーノチェア」のステンレスの脚と「LC6 ターブチューブダビオン」のテーブルの脚が協演し、スチールの艶やかさとガラスの輝きが美しいハーモニーとなります。
とてもモダンなテーブルセットが完成します。ダイニングテーブルからオフィスの打ち合わせ用テーブルまで様々な場面に使えるテーブルとなります。
■シンプルなガラスのテーブルで表現する最大の美
「ミース・ファン・デル・ローエ」の「バルセロナテーブル」は、「単純な形で最大の美しさ」を表現していると言われているテーブルです。全てが直線で構成されたデザインとなっています。
ローテーブルなのでリビングにおすすめのテーブルです。同じく「ミース・ファン・デル・ローエ」デザインの「王様の椅子」と呼ばれる「バルセロナチェア」と一緒に発表されています。この2つを合わせるとより優雅な雰囲気を演出することができます。
「バルセロナチェア」の脚がX状にハサミのようになっているように、「バルセロナテーブル」の脚も上から見るとよくわかるようにX状にクロスしています。
シンプルながらもガラスの天板を支えるステンレスの脚の構造が美しく表現されているテーブルです。細いステンレスの脚で支えるためにはこのクロスした構造が最もふさわしかったのでしょう。
天板の厚さ12mmの厚い強化ガラスも特徴の1つのテーブルです。シンプルな美しさをぜひ堪能してほしいテーブルです。
重厚なデザイナーズソファと「バルセロナテーブル」のシンプルで美しいテーブルのセットも相性がいいものです。デザイン性の高いソファと組み合わせる際におすすめのシンプルで美しいリビングテーブルです。
■非対称の美しさ!ガラスの天板と斬新な脚の構造が魅力
世界を代表する日系彫刻家「イサム・ノグチ」の「ノグチテーブル」は、ガラスのテーブルとしては斬新な形をしています。天板の形は、3つの角の丸みが全て異なっていると言った独創的なデザインです。
また、脚も非対称なデザインで斬新と言える形となっています。ガラスの天板とともに脚の個性がデザイナーズテーブルらしいローテーブルです。家庭のリビングに置いたり、オフィスの応接室や社長室に置く、個性を発揮するテーブルとしていかがでしょうか。
~ワイヤーの美しさを味わうテーブル~
■螺旋状のワイヤーの脚が魅力
「イサム・ノグチ」の「サイクロンテーブル」は、螺旋状に絡み合うワイヤーの脚が美しいテーブルです。天板の直径が105cm(大)と一人暮らしでも使える80cm(小)の2タイプがあり、ダイニングテーブルやカフェテーブルに使うことができるものです。
脚のデザイン性の高さにも関わらず、シンプルな印象を与えるテーブルで、一人暮らしの1LDKなどにもインテリアのポイントとしておすすめのテーブルです。
おしゃれなテーブルを置きたいと思っている方にはインテリアの主役にもなるテーブルです。
■豪華さを演出するシリーズ「プラットナーコレクション」
「ウォーレン・プラットナー」デザインの「プラットナーダイニングテーブル」は、スチールロッドで組み上げた脚が特徴です。とても豪華な雰囲気を部屋に与えます。
厚さ15mmの強化ガラスを支える多くのスチールワイヤーの1本1本のラインが美しく、カーブを描いています。
同じ「プラットナーコレクション」シリーズの「プラットナーチェア」と合わせるとより美しさが演出されます。
「プラットナーローテーブル」もあり、こちらは「プラットナースツール」などと合わせてリビングに置いて楽しむこともおすすめのテーブルです。上から見ても横から見ても美しいテーブルです。
■ソファやベッドの横で機能性を発揮するテーブル
「アイリーン・グレイ」デザインの「アジャスタブルテーブル E-1027」は、ソファやベッドのすぐそばに置けるように支持脚が片側に寄った設計となっています。「アイリーン・グレイ」の合理的かつ画期的なデザインと評価されるもので、徹底した機能性が追求されています。
高さも調節可能で好きな高さでソファやベッド脇にサイドテーブルとして置くことができます。「アジャスターテーブル」として、これほど美しさと機能性を備えたデザインはあまりないと言われるほどのテーブルです。
~木のテーブルの美しさを味わうなら~
■脚の特殊なフレーム構造も美しいテーブル
「ジャン・プルーヴェ」デザインの「ゲリドンテーブル」は、そのほとんどが木で作られたテーブルです。特殊なフレーム構造で天板に荷重がかかると安定すると言った構造となっています。
「ジャン・プルーヴェ」の構造美学へのこだわりが出ているテーブルと言えます。木の天板の裏を覗いてみるとその特殊な構造を見て頂けます。
ほとんどが木で作られているというこのテーブルは、木目の美しさも堪能できるテーブルです。優しい木の温もりを感じたい時におすすめのデザーナーズテーブルと言えるのではないでしょうか。椅子も同じ色合いの木の椅子と合わせるといいものです。
デザイナーズテーブルの素材と構造美を堪能して
いかがでしたでしょうか。脚が自慢のテーブル、ガラスのテーブル、美しい木のテーブルとそれぞれに魅力にあふれたデザイナーズテーブルが存在します。時代の巨匠と呼ばれたデザイナーたちが新素材に挑戦したり、新しい機能を備えたテーブルに挑戦した事で完成した名品と呼ばれるテーブルです。
シンプルな形ですが、テーブルのデザインの固定観念に捉われず機能性を追求したものがたくさんです。どのテーブルも天板を支えるという構造美を持っていて、とても美しいデザインです。チェアと一緒にデザイナーズテーブルもデザインの協演をするように選んでみてはいかがでしょうか。