デザインベッドの名品としての品格
建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」の有名な家具に「バルセロナチェア」があり、1929年のバルセロナ万博でスペイン国王を迎えるために「国王の椅子」として作られています。このことは有名です。
そして、それと時期を同じくしてこちらもバルセロナ万博で世界に向けて発表された「バルセロナデイベッド」があります。「国王の椅子」と並べても引けを取らない品格のある「バルセロナデイベッド」の姿です。シンプルですが美しいデイベッドの名品と言われるものです。
1枚1枚縫い合わせた手間をかけたマット部分
「バルセロナデイベッド」の品格のある美しさはどこからくるのでしょうか。その美しさを作り上げるものは、その細かな各所へのこだわりです。
まずは、特徴的なマット部分の美しさです。1枚1枚手間暇をかけて革を縫い合わせて作られたことによって革が輝き艶やかな美しさを見せます。この光沢のある革の美しさは、やはりこうして1枚1枚を縫い合わせたことによって作られているものです。ふっくらとしたクッション性と美しく縫われた名品とも言うべき姿は、マット部分を近くで見て実際に感じてほしいものです。芸術的な美しさです。高い縫製の技術によってできあがっています。
マット部分に使われている革は、イタリアンレザーの総本革仕上げできめ細かなつやのある革です。それを縫い合わせてマットに仕立てています。そして、この美しい総本革は使えば使うほど美しさを増します。まさに、時が経過するにつれて変化していく革を楽しむことができるデイベッドと言えます。
1929年にデザインされて今でもとてもおしゃれなデザインのデイベッドとして賞賛されていますので、これからも長く世代を超えて愛されていくのではないでしょうか。
「バルセロナデイベッド」は、ちょっとお昼に寝ころんでゆったりと寛ぐには最高の贅沢を味合わせてくれるベッドです。ゆったりとしたお昼に贅沢なリラックス感を味合わせてくれます。上質な総本革の優雅な質感と、1枚1枚縫い合わせた細かな作業によって実現した実際の座り心地、寝ころび心地の素晴らしさは逸品です。また、ちょっとうたた寝するのにいい枕部分もおしゃれで優雅なデザインとなっています。
また、このデイベッドはその大きさからも存在感たっぷりとなっています。幅196cmあり、ゆったりと寝ころんでも余裕のデイベッドです。かと言って大きくて困ると言ったものでもなく、大きさの割には背もたれもなくシンプルなデザイン性の高さがあり、いろいろな所に置いてもコーディネートしやすくなっています。
この「バルセロナデイベッド」の構造自体も特徴的で、大きなマット部分を支えるのは木のフレームです。木のフレームが使われていると言ったことにまた一つのこだわりがあり、このことによって優雅な品格を讃えています。
ウォールナットフレームを活用、優れた通気性も
革のマットを支えるのはウォールナット材のフレームとなっています。滑らかな木の美しさが際立っているフレームです。
フレームのウォールナット材にはレザーベルトが巻かれていてシンプルな構造になっています。また補強にステンレスバーが縦に2本入っています。
レザーのマットの通気性がいいようにマットの裏はファブリックとなっていて、フレームもレザーベルトを巻いただけでのシンプル構造になっているものです。通気性も考えられたデイベッドであることがわかって頂けると思います。裏の部分にまでシンプルな美しい構造になっていて機能性を追求しています。
こうして見てきますと、マット、枕部分、フレーム、脚が実にシンプルな構造にデザインされています。フレームも脚もスッキリとした構造になっている点がどこに置いてもおしゃれなシンプルさを作りあげています。
できるだけシンプルなデザインでつくり上げることによって美しさを追求したと言える「ミース・ファン・デル・ローエ」です。「バルセロナチェア」など「国王の椅子」と呼ばれる豪華な椅子を作っている「ミース・ファン・デル・ローエ」ですが、「Less is more.」(より少ないことは、より豊かなこと)と言ったことをテーマに掲げているのが彼の特徴と言えます。
革・木・ステンレスの素材の融合
「バルセロナデイベッド」では、使われている革、木、ステンレスの素材がそれぞれにとてもシンプルな美しさを見せています。滑らかな質感のイタリア製の総革、ウォールナットの木の艶やかな美しさ、輝くステンレスと、そのどれもが素材の美しさが引き出されたものです。
「ミース・ファン・デル・ローエ」は、本来近代建築の巨匠と呼ばれている人物ですので、そうした素材の美しさをシンプルに生かす方法を熟知していたのでしょう。
「ミース・ファン・デル・ローエ」は「バルセロナ万博」で「バルセロナデイベッド」を発表しているのですが、ドイツ館の「バルセロナ・パヴィリオン」を建設したのも彼です。
彼がデザインしたパヴィリオンは、鉄とガラスで構成され、大理石の壁を配した独創的な建造物として有名です。アメリカイリノイ州に建てたファンズワース邸もガラスの壁などで囲まれた建物が機能的な建物として評価されています。
彼のデザインした建築でも家具においても素材の美しさを表現した作品が特徴となっています。「Less is more.」(より少ないことは、より豊かなこと)と言った彼のテーマは、素材の魅力を引き出すことで、それほど装飾をしなくても美しい物を作ることができることを表現しようとしているのではないでしょうか。木、革、ステンレス、鉄、ガラス、大理石などそれぞれの素材の美しさを引き出すことに最大の努力をしています。
カラーとレザーを選べる13~14種類も
革の美しさも際立つ「バルセロナベッド」ですが、レザーの種類と色によって13種類~14種類ものカラーが選べるのも魅力です。そしてその多くの種類のカラーの中からどれを選ぶかで自分だけの「バルセロナデイベッド」を選んだ気持ちになります。
ブラックやホワイトのモノトーンのカラーを選んでシンプルモダンな雰囲気にしたり、ベージュなどを選ぶことで北欧風の優しい雰囲気にもなります。また、キャメルやブラウンなどを選ぶとよりおしゃれな大人な品格のようなものを感じるデイベッドになります。
部屋に合わせてインテリアによってコーデイネートして選ぶことができる選択肢が広いのも「バルセロナデイベッド」の魅力と言えます。
シンプルなデザインゆえに、カラーを選ぶことで随分印象も異なり表情を変えます。
「バルセロナデイベッド」の品格を味わって
最後にですが、あらためて私達が「寛ぐ」と言ったスタイルを考えてみた場合にどのような形が理想でしょうか。ゆったりと寛ぐためによりシンプルなデザインで味わいのある素材が使われていたならば、それはとても落ち着いた時間になるのではないでしょうか。そして、シンプルな美しいデザインが施されていたら最高です。
国を代表する万博の場で発表された「バルセロナデイベッド」は、彼の自信作として、彼の理想の通り、シンプルなデザインですが、美しく品格のあるベッドを完成させたものです。
そんな世界中の人の目に触れ、有名になった「バルセロナデイベッド」をぜひ自分の部屋に置いてみてはいかがでしょうか。一番寛げるスペースとしてデイベッドに贅沢を尽くすのもいいのではないでしょうか。