包まれるチェア、ソファのような包容力が魅力
この特徴的なフォルムが「ペリカンチェア」の魅力と言えるものでしょう。まさにペリカンが翼を広げたような形をしていると言った所から名前が付いています。
大きな幅広い背面、座ると背中を全て覆ってくれるようなゆったりとしたフォルムは独創的です。
名前は、「ペリカンチェア」と付いていますが、チェアと言うよりもソファと言ったリラックス感を存分に感じさせるものと言えます。この「ペリカンチェア」をデザインしたデンマークの建築家「フィン・ユール」の家具は、実は当時はあまり評価されませんでした。20世紀当時は、ペリカンのような形をした、彫刻のような家具は、個性的過ぎて最初は受け入れられなかったようです。
確かに今見ても新しい感覚の家具と言った印象を受けるデザインです。今では北欧デザインの巨匠と言われる「フィン・ユール」の象徴的とも言えるような「ペリカンチェア」です。1940年に発表されていますが、その斬新とも思えるデザインが20世紀デザインの家具と言うのにはやはり驚きを感じます。
「ペリカンチェア」のフォルムの特徴は滑らかな曲線
「ペリカンチェア」は、どこから見ても曲線で作られている滑らかなフォルムが特徴のチェアです。動物のペリカンのスタイルをチェアにしようとした発想も素晴らしいのですが、ペリカンの翼をイメージして背面からアーム部分を全て曲線で表現した技術力にも目を見張るものがあります。座面のどこにも角がない滑らかな美しいラインです。
「ペリカンチェア」を最初に見た時に、その滑らかなラインがまず目に入ってくるものでしょう。見た目から人を受け入れるデザインで、人に座ってみたいと思わせるチェアです。
さらに下に目をやると、木で作られた脚も丸くかわいらしい脚をしています。
そうした全ての箇所を細かく見ていると、ちょっとおもちゃを大きくしたような愛らしさも感じるデザインです。北欧玩具を大きくしてチェアにしたようなイメージもどこか感じます。
全てが温かなフォルムのデザインで、そうしたデザインのイメージだけでなく、座るとそのペリカン状の翼に覆われた包容力は実際に大きいものです。
寛ぎ感、包容力のあるスタイルを探る!
~ゆったりと後ろへ傾斜~
実際に、「ペリカンチェア」について細かく見ていくことにしますが、まず座面が低いと言った特徴があります。座面が低く奥行きがあるためにゆったりと深く腰を掛けることができます。また、後ろに適度な斜度がついているためによりリラックし落ち着いて座れます。深く腰掛け、大きく広がった背面に身を委ねて誰もが開放された気分になるソファです。
「ペリカンチェア」の丸い木の脚を前面と背面とで長さを比較して頂くと、その傾斜の様子についてもしっかりと確認してもらえるでしょう。
実際に腰を掛けている姿を見てもゆったりと寛いで座るチェアであることを実感させるチェアです。こうした様子を見ても、もはやチェアと言った印象よりもソファです。
「ペリカンチェア」に座って一日の疲れを取ったり、ゆったりとした時間を過ごしたりするためのチェアと言えます。
~上質カシミヤの贅沢な寛ぎ感~
実際に座った感じですが、座面や背面などのファブリックには上質なカシミヤが使われ、厚みがあってふわりとした肌触りもまさに贅沢です。
ファブリックは座面とクッションをそれぞれ異なる色で組み合わせることができ、座面のシートは北欧カラーのトレンドのカラーの8色から選べ、クッションも同じように選んで2色を選択します。こうして8色の中から2色を組み合わせて選ぶことで世界に一つだけのようなオリジナリティにあふれた組み合わせの「ペリカンチェア」をオーダーすることができます。そんな楽しみも「ペリカンチェア」にはあります。
優しくて温かみのあるデザインの「ペリカンチェア」は、自分の好きな優しい北欧カラーを選んで組み合わせることができることも大きな魅力となっています。
~ソファとしてセットにして寛ぐ~
「ペリカンチェア」は、存在するだけでも美しい形のラウンジチェアで、座面が低いデザインのために、ソファの横にセットで置いてもいいものです。リビングでインテリア性の高いソファセットを置きたい場合などにはおすすめです。
こちらは、同じ「フィン・ユール」デザインの「ポエトソファ」と合わせた例です。おしゃれな北欧インテリアの部屋ができています。同じ白っぽいグレーの雰囲気で合わせたりすることによって雰囲気を統一することができます。一緒に置くと「ポエトソファ」の横で「ペリカンソファ」はまさに1人用ソファと言ったイメージで馴染んでいます。
また、こうして2つを合わせて置くと芸術品と言ったような雰囲気もあります。別名「家具の彫刻家」と呼ばれる「フィン・ユール」の芸術的な家具の世界に魅了されのではないでしょうか。とても独創的で他には類を見ない「フィン・ユール」のデザインを一度に満喫できるリビングとなります。
有機的デザインがもたらすもの
「フィン・ユール」が作った家具は、「ポエトソファ」や「ベーカーソファ」「ペリカンチェア」など背面から大きく包み込んでくれるデザインが大きな特徴と言えます。それらはどれも見ただけでも癒されるようなデザインです。
その中でも「ペリカンチェア」は、動物をモチーフにした彫刻的・有機的なフォルムで美しい造形美を誇っています。それは、チェアと言った概念からはかけ離れたような有機的なデザインとも言えるでしょう。
「ペリカンチェア」は、ペリカンが翼を広げたデザインと表現されますが、日本人はあまりそんなペリカンの姿を想像できないかもしれません。ペリカンの全長は最大で全長170cmもあるものがいると言われ、翼を広げると幅が330cmにも及ぶと言われています。体重は11㎏ほどですので翼を広げた際にそれがどれだけ大きいかと言ったことも感じることができます。
羽根色は灰色や白色で、翼の大きなイメージと言い、まさにペリカンを芸術的に表現している「ペリカンチェア」です。こうした「ペリカン」の有機的デザインを真似ることで表現したものは、自然の動物が持つ造形美であり、そしてその大きなたくましい姿に包みこまれるようなホールド感や寛ぎだったのでしょう。
特に側面や背面から見て頂くとその存在感に圧倒されます。大きな翼で全てが覆われるような側面です。
また、こうした有機的デザインを目指したデザイナーズ家具も他にもありますが、「フィン・ユール」のデザインは、ただ滑らかな有機的デザインと言ったものでもない気がします。
その滑らかなフォルムはただの曲線というよりも不思議なラインを描いています。柔らかで温かく北欧デザインの魅力にあふれていると言われる「フィン・ユール」の独創的な世界をぜひ楽しんで頂きたいものです。
北欧デザインの巨匠と言われている「フィン・ユール」のそうした世界観を「ペリカンチェア」からはぜひ感じ取って頂けると思います。
北欧の照明や時計などと北欧インテリアを楽しんで
「ペリカンチェア」はそうした「フィン・ユール」の世界観を楽しんで頂ける家具として、できれば「フィン・ユール」の「ポエトソファ」や「ベーカーソファ」などと合わせたり、その他の北欧の雰囲気のある家具や照明、時計などを一緒に飾って楽しんでもらうことができればと思います。
この独特の雰囲気をぜひ楽しんで頂ければと思います。色も抑えめで優しいトーンのインテリアを演出しながら、生活スタイルも変えてくれそうなそんな包容力のある「ペリカンチェア」を置いてみてはいかがでしょうか。